九州韓国関連スポット

【対馬】済州4.3被害者を供養した 対馬・太平寺

すず

<この記事を書いた人>

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✔ 神奈川県出身

✔ 福岡在住10年目(2024年現在)

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先日、「駐福岡大韓民国SNSサポーターズの事業」の一環で、
対馬の韓国関連施設を訪問してきました。

 

長崎県・対馬は、韓国では「デマド(対馬島/대마도)」と呼ばれ、コロナ前には手軽に行ける海外として、特に慶尚南道や釜山周辺の人たちが多く旅行に来ていました。対馬の人口は約3万人ですが、2018年には、その約10倍以上である41万人もの韓国の方が訪れていました。

対馬はその場所柄、昔から韓国との関係が深く、関連する施設や碑なども多くあり、以前からずっと行きたいと思っていたものの、なかなかタイミングが合わず。今回、駐福岡大韓民国総領事館のご配慮のもと、SNSサポーターズの活動の一環として対馬に行くことができました。

今回、2泊3日で対馬をぐるりと一周して、韓国に関連のある場所をメインに回りました。

 

全体の行程はこちら

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曹洞宗 太平寺「漂流者之霊位」

対馬はその土地柄、韓国との関りが深く、様々な関連施設があります。その中でも私が特に気になっていたのは「済州4.3」関連の碑。

 

済州4.3とは、1948年4月3日に在朝鮮アメリカ陸軍司令部軍政庁支配下にある南朝鮮の済州島で起こった島民の蜂起に伴い、南朝鮮国防警備隊、韓国軍、韓国警察、朝鮮半島の李承晩支持者などが1954年9月21日までの期間に引き起こした一連の島民虐殺事件を指す。南朝鮮当局側は事件に南朝鮮労働党が関与しているとして、政府軍・警察による大粛清をおこない、島民の5人に1人にあたる6万人が虐殺された。また、済州島の村々の70%が焼き尽くされた。

Wikipediaより

「済州4.3」は今日の日本と韓国(朝鮮)の関りにも大きな影響を与えたともいえる事件(詳しくは書籍などを見てみてください)。

当時、済州島では罪のない多くの人が虐殺され、現在も済州島にはその遺跡などが残されています。私の知っている方のご家族も、この済州4.3の際に命からがら逃れて、生き長らえたという方がいらっしゃいます。

 

多くの方が亡くなった「済州4.3」。現在もその全容は明らかになってはいませんが、島民の20%が殺されたとされおり、その亡骸と思われる遺体が、この対馬に流れ着いたそうです。

済州島からこの対馬は約260km程度離れていますが、地図で見ればすぐ「お隣」のようなもの。対馬暖流の影響もあり、中国や韓国のゴミが海岸に漂流しているのを見ると、当時の状況も想像できます。

 

当時、海岸に漂流した遺体は、江藤さんという方が仲間に声をかけて、引き上げ、火葬をしたとのことですが、だんだんとその数も増え、最終的には何百体もの遺体が流れ着き、火葬するにしても数が多過ぎるため、仕方なく遺体が漂着した海岸沿いに埋葬したそうです。

 

その時の遺骨を供養しているのがこの「太平寺」。

「太平寺」の梵鐘は県指定の有形文化財になっているようです。

 

太平寺は、対馬の市街地(厳原いづはら)からそう遠くない場所にあります。「漂流者之霊位」と書かれたお墓がある場所までは緩やかな坂道。その途中には「済州4.3」のシンボルになっている「椿の花」が植えられていました。偶然なのかも知れませんが、繋がりを感じてしまいます。

太平寺には、韓国・済州島で起こった「済州4.3(済州4.3事件ともいう)」の被害者の方と思われる遺体が対馬に流れ着いた際に、その亡骸を供養したお寺とのこと。お寺の墓地の一角には「漂流者之霊位」というお墓(碑)があります。

しかし、詳しい説明などは無いため、「漂流者」が誰なのかはこの墓石だけでは知ることはできません。

お花を供える駐福岡大韓民国総領事館 総領事

地元の方にご案内をいただき、「漂流者之霊位」前で献花をし、参加者全員で黙祷をしました。

このお墓に埋葬されている方々は、時期からみても「済州4.3」の被害者であろう、とのことですが、まだこの事件に関して明らかになっていない部分も多いため、断定は難しいとのこと。いつかそれが明らかになり、このお墓の前に当時の様子などを説明する説明板などができるといいな、と思いました。

墓地からの風景

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韓国を仕事にするかたわら、ブログを書いています。コロナ前は365日のうち100日くらいは韓国にいたので、そのくらいまで戻したい所存です🙏

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