5・18光州事件をご存知だろうか。
韓国では「オーイルパル(518の韓国語発音)」とか
「クァンジュオーイルパル」と言われている。
私も韓国語を勉強し、韓国の近代史に興味を持ち、
本を読んでいく中で、このことを知った。
お隣韓国で、至極最近に起きた事件にも関わらず、
さらに韓国語を勉強している私が、だ。
光州518とは
ウィキペディアには、
「光州事件」
光州事件[1][注釈 1](こうしゅうじけん)は、1980年5月18日から27日にかけて大韓民国(韓国)の全羅南道の道庁所在地であった光州市(現:光州広域市)を中心として起きた民衆の蜂起[1]。5月17日の全斗煥らのクーデターと金大中らの逮捕を契機に、5月18日にクーデタに抗議する学生デモが起きたが、戒厳軍の暴行が激しかったことに怒った市民も参加した[1]。デモ参加者は約20万人にまで増え、木浦をはじめ全羅南道一帯に拡がり、市民軍は武器庫を襲うと銃撃戦の末に全羅南道道庁を占領したが[3][4]、5月27日に大韓民国政府によって鎮圧された[1]。
光州事件 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
https://ja.wikipedia.org/wiki/光州事件#概要
と、書かれている。
約40年前。
多くの人が、政府軍によって虐殺をされたのだ。
ここで、詳しいことに言及するのは避けるが、
日本人の多くはこの話を知らない。
韓国ブームが続く中で、私のように韓国の歴史(とそこに関わる日本)に、
興味を持つ人が増えたらいいな、と思っているし、
こういった事件を日本人も知るべきだと私は思う。
この518での死者負傷者は、3,000人以上にのぼるという。
この、「518(オーイルパル)」に加え、「43(サーサム)」と言われる
チェジュ島での政府による虐殺事件も知っておくべき内容だろう。
光州518とBTS(防弾少年団)
最初に言っておくが、私はBTSのことはよく知らない。
(友達の中にも何人もファンがいますがwごめんなさい←)
でも、つい先日、以下のハンギョレ新聞の記事を読んだ。
メンバーの一人が光州出身ということ。
それがきっかけで、この事件のことを知る人が増えたということ。
きっかけはどうあれ、こうしてこのことが多くの人に知られていくことは、
とても良いことだと思った。
こうして、痛ましいことがあったということ、
また、朴槿恵政権への反対の意を表すために行われた「ロウソクデモ」が
それを繰り返さないように、と、非暴力で行われたことも記憶に新しい。
光州518を知るなら
映画「タクシー運転手」
近年話題になった、ソ・ガンホ氏主演の「タクシー運転手」では、
当時、封鎖されていた光州に取材に入ったドイツ人記者と、
それを案内するタクシー運転手の様子が鮮明に描かれている。
ソ・ガンホ氏も大好きだし、ユ・へジン氏も大好きな俳優だ。
二人の演技もさることながら、内容も笑いあり、ハラハラありと、
スピーディに進むのが飽きさせない。
ぜひ見て欲しい映画だ。
映画「光州5・18」(原題:華麗なる休暇)
この映画も韓国人の友人からよくおすすめされた。
私はまだ見れていないが、今後必ず見ようと思っている。
光州市に行くなら
今年2019年7月からは、チェジュ航空から
福岡−務安(ムアン)空港の直行便も就航予定となっている。
今まで少しアクセスが悪かった全羅南道へのアクセスが格段に良くなるのでは、
と、全羅南道によく行く身としては思う。
さて、話が少しそれたが、光州に行くなら是非とも立ち寄って欲しいのが、
ここ、「光州広域市 5・18民主化運動記録館」だ。
光州518民主化運動記録館
ここは、光州市の中心地にあり、ここには、
日本語でこの事件についての説明パンフレットなどもあって、
非常にわかりやすい。
無料でこの事件について説明している小冊子ももらえる。
民主化運動の軌跡や、遺品なども展示されており、
目で見て、考えることができる記録館である。
518民主化広場(旧全羅南道庁舎)
光州に行くのであれば、ここも立ち寄ってみてほしい。
何度も市民決起集会が行われた場所である。
私は映画「タクシー運転手」をみた直後に光州に行ったため、
映画に出ていたのはここか!と興奮したのを覚えている。
光州518について思うこと
私は、韓国語を勉強し、多くの人と関わる中で、
だんだんと韓国の近代史に興味を持ち、この事件のことを知った。
この事件を知ることで、民主主義とは、政府とは・・・
多くのことを考えるきっかけになった。
数々の政治的背景や、その時の政府の体制、国の動き、国民の思い・・・
多くのことが絡み合い、決して一つではない、数々の理由で
こういった事件が起こったのだと考える。
ある時、たまたまこの518の話が出た時に、
「自分は実際に518を経験している」という人と出会ったことがある。
その方は、その時に負った傷を見せてくれたが、
私はこの518について本を読み、疑問に思う部分は調べ、
その内容を知ってはいたものの、その方の話を聞いて、
生き証人に会ったような・・・本の中の人に会ったような・・・
不思議な気分になったのを、今でも鮮明に覚えている。
実際にあったことだとわかってはいても、どこか半信半疑のような、
不思議な気持ちだった。
その方の複雑そうな眼差しを見て、深く質問をすることは控えたが、
当時幼かったであろうその方に心身ともに
大きな傷を負わせたのは間違いなかった。
また、「両親がこの時期にたまたま光州にいなかったから助かり、自分がいる」
という話も友人から聞いた。
韓国史上最悪とも言われるこの事件は思ったより、身近だった。
この事件を知ることにより、
「人は歴史を知ることにより、同じ過ちを繰り返さないようにはどうすべきか、
と学んでいくものなのではないか。」 そう深く考えさせられた。
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