
九州内には、「九州オルレ」というトレッキングコースがある。
もともとは、韓国・済州島で始まったもので、
「オルレ」とは済州島の方言で、「家に帰る小さな道」という意味だ。
済州にはまた「済州オルレ」というコースがある。
ゆっくりと自然を全身で感じながら、ゴールすることが目的ではなく、
終点まで行くそのすべて(例えば、花や草など)が観光資源になる、という
ポリシーの道である。
登山よりは易しく、ウォーキングよりは少しレベルが上がる
トレッキングコースだ。
久留米・高良山コース
久留米・高良山コースは、2015年にできた。
その年は、日韓国交正常化50周年の記念の年だったこともあり、
そのオープンは急ピッチで進められた。
久留米・高良山コースは、「久留米大学駅」から「御井駅」までを歩く、
初心者に優しい「駅~駅コース」だ。
博多からのアクセス
拠点になるであろう博多からのアクセスを紹介する。
多くの人は朝早く出発し、歩いてその日のうちに福岡市内に戻ってくるか、
久留米市内に宿泊するかになると思うが、ここでは、日帰りのルートを紹介する。(2019/06月現在のダイヤ)
おすすめの時間(博多からの日帰り)
09:28 博多駅 発 鹿児島本線(快速 久留米行)
(所要時間 39 分 7 駅)
10:07 久留米駅にて下車(乗り換え)
10:14 久留米駅 発 久大本線(各停 日田行)
(所要時間 11 分 3 駅)
10:25 久留米大学前駅 着
久留米・高良山コースの距離は8km。
おおよその所要時間は、4時間。
オルレコースの中では比較的短いコースだ。
この電車で行けば、10:30から歩き始めて、
14:30ごろにはゴールできるだろう。
コースの魅力

JR久留米駅駅で、大分方面に続く久大本線に乗り換える。
久大本線の「久留米大学前」駅で下車。

駅がスタート地点だ。小さな駅だけど、駅員さんもいる立派な駅だ。
駅の切符売り場の横に、スタンプがあるので、
久留米コースに来た記念に押印する。
このスタンプを貯めることで、何コース歩いたのかを確認し、
さらに踏破を目指す。これもまたオルレの楽しみの一つである。

朱色と青のリボンをたどって、歩いていくのがオルレである。
その色は、「朱色」は「鳥居」、「青」は「海」をイメージしている。
この日は、傘を差さなくてもいいくらいの雨だったが、
紫陽花が小さな雨粒をまとって、色鮮やかに輝いていた。

ここは、つつじ公園の上の方。もちろんオルレコースだ。

右側に見えるのは、夏目漱石の詩碑。
菜の花の
遥かに黄なり
筑後川
筑後川の岸いっぱいに咲く菜の花を見て詠んだのだろうか。
詳しい説明は、こちらから。
そして、歩を進めると、「筑後一ノ宮 高良大社」にたどり着く。
ここからの眺めは、カメラマンの人たちにも人気のスポット。

さて、そろそろお腹もすいてきたので、お昼にする。
高良大社の真下にある、「高良山茶屋 望郷亭」

ここのところてんは、全て手作りで、味も絶品。
お弁当を持参して、つつじ公園で食べたとしても、ここで軽食としてところてんを食べるのはマストといってもいい。
しかし、今回は昼食のために寄ったので、肉うどんを注文。

このビューの中で食べる肉うどんは最高である。
さて、お腹もいっぱいになったので、さらに歩き進める。
この地点、実はもう後半に差し掛かった地点でもある。
お店の横にある階段から、山を下っていく。

竹やぶを抜けたところは、急に光が差すので、
神の領域を抜けたような、そんな気にさえなる。
山を抜ければ、もうあとは民家が立ち並ぶ住宅街を歩いていくと、
ゴールである御井駅にたどり着く。
ここでは、夏らしいノウゼンカズラが我々を迎えてくれた。


ここで注意すべきは、この御井駅、
交通カードをタッチする場所が、
ゴールする方の道から入ったホームの反対側にしかない。
そのため、少し電車の時間に余裕を持って、
ゴールすることをおすすめする。
ちなみに、この御井駅はフィニッシュ地点ではあるものの、
スタンプは現在、撤去されている。(いたずらが頻発したため)
スタンプを押す際は、スタートの「久留米大学前駅」か、
途中のつつじ公園にある売店で押さなければいけないので、ご注意を。

帰りは、この可愛らしい電車で、久留米駅まで出て、
そこから博多方面の電車に乗り換えて帰路につく。
オルレコース探訪の旅はまだまだ続く φ(. .)